よく噛む事と目標達成の意外な関係
忙しい現代人は、食事を取る時間にも余裕がない。
会社員であれば、ランチタイムは1時間。
仕事に追われている人や、少しでも休憩を長く取りたいと思うと、
どうしても食事時間を短くしがちだ。
いまは、ファーストフード、牛丼屋、立ち食い蕎麦などなど。
さっと食事を済ませられる飲食店が多いし、コンビニにも豊富にランチメニューが並ぶ。
特に男性なら、その気になれば、5分で食事が終わってる人もいるだろう。
最近では都内でもイートインできるコンビニが増えている。
食べるのが早いのもあるのだが、「カレーは飲み物」と言わんばかりで、そもそも現代の食事は柔らかくできている。まさに麺類を「喉ごしの良さ」と表現しだすあたりは、噛まずにほぼそのまま飲み込んでいる何よりの証拠だ。
親や祖父母に、子供の頃にしか教えてもらえない事がいくつかある。
「よく噛んで食べなさい」
こんな言葉も、その一つ。
ほとんどの人が言われた経験があるのではないか?
今回は、この「よく噛む事」と、「目標達成の関係」について話をしたい。
噛まない食事は身近に溢れている
ちょっと想像して欲しい。
休日の昼下がり、めんどくさいのでUber eatsでハンバーガーのセットを注文した。
サイドディッシュはフライドポテト。
ドリンクはもちろん、コカ・コーラだ。
しかも、ポテトもコーラもLサイズ。
LLセットだ。
都内であれば、15分も待てばチャイムがなる。
玄関で受け取れば、いつもの食欲をそそる香りが紙袋から溢れている。
リビングで、ハンバーガー・ポテト・ドリンクを定位置に置き、早速食べ始める。
バーガーは2分で完食。
その後、ポテトを2本同時につまみながら、間にコーラだ。
至福のひと時である。自分にも経験がある。
だいたい、こんな食事を昼過ぎにしたのなら、夕食時にはお腹が空かない。
小腹が空く感覚になるのは、20時を回った頃だろう。
ハンバーガーに限らず、
腹持ちがいい食事というのは、大概こんなもんだ。
一体、体の中で何が起きているのか?
噛まない食事で体の中で起こる事
早食いで生じる、腹持ちの良さ。
一体、体の中で何が起きているのか?
これを解き明かすには、胃の中を直接覗き込まないとわからないのだけれど、
ちぎった食事をそのまま胃の中に突っ込んだ状態を想像して欲しい。
少しグロいけど、あえて文字にするならば、「残飯の塊が胃の中にある」。
そんな光景が胃の中で広がってるんだろうと、自分は想像をした事がある。
そして、人間の体温は、36℃前後だ。
冷蔵庫は5℃前後。
室温は25℃前後。
圧倒的に、体内の方が温度が高い状態。
まさに胃のなかは、高温多湿のジャングルのような環境といっても過言ではないだろう。
そんなジャングルに、残飯が数時間放置されている。
ほとんど噛んでないので、塊自体がそこそこの大きさだ。
そんなのがゴロゴロいる。
想像するだけで、ヤバイという事がわかるだろうか。
胃というのは、
こいつをなんとかして消化しようと頑張ってくれているという事だ。
だから時間がかかる。
噛まない食事の弊害
ファーストフードをガツっと食べると、確かに腹持ちがいい。
そして、何よりリーズナブルだ。コストパフォーマンスに長けている。
ように見える。。。。というのが正しい表現だ。
実際には、弊害の方が大きい。
さっき、噛まない事で胃の中で起きていることを紹介したけれど、
伝えたいのは、胃の消化負担は莫大だって事だ。
栄養補給のつもりが、実は内臓に相当の負担を掛けている。
見えないところで、自分を疲れさせているって事。
試しにほとんど噛まずに満腹状態まで持っていって欲しい。
食後30分程度で、強烈な眠気に襲われるし、その後もほとんどやる気が起きないのを実感できるはず。
この状態は、
何かを成し遂げようと努力している人には、もっとも避けるべき事態だ。
腹持ちが悪い食事がヒント
逆に、すぐにお腹が空く食事もある。
その一つが蕎麦。
割と多めに食べても、ものの数時間で空腹感を覚える。
それほど噛まなくても飲みこめる麺類ではあるのだが、
ラーメンに比べれば、格段に消化効率がいい事がわかる。
先ほどの、
「強烈な眠気」や「やる気が起きない」ということも起こらない。
なぜ蕎麦は空腹感をすぐに覚えるのか。
それは、蕎麦打ちを想像してもらうとわかりやすい。
小麦粉の量にもよるが、水もほとんど使わずに、素人が作ると、パサパサボソボソしてまとまりが悪い。つまり、小麦の麺に比べて圧倒的に密度が低いし、砕けやすい。
それが、胃の中に入れば、消化されやすいのが想像できると思う。
よく噛む事で、エネルギー効率を上げろ!
蕎麦の例でわかる単純明快な学びは、「消化液に触れる表面積をあげる」という事だ。
胃の中へ細かい状態で食べ物が入っていけば、胃の負担は少なくなって、エネルギーを浪費しなくなるし、それによる集中力が奪われることも減る。
そして、なにより、
食べ物を細かくする一番簡単な方法は、よく噛む事だ。
最低でも30回。
理想は50回。
故・川島なお美さんは、「食べ物を口に運ぶたびに箸を置く」と、生前にTVでおっしゃっていた。それは、箸を置かない場合、次々と食べ物を口へ運んでしまい、結果的によく噛まなくなると説明されていた。
激しく同意するし、よく噛む人は、事実太らない。
というより、太りようがないのだ。
よく噛む事で、満腹中枢を刺激するから、余計に食べたくなくなるし、消化効率も高い。
食べ過ぎで堕落した時間を過ごさないから、よく働くこともできるからカロリーもしっかり消費する。
まとめ
「よく噛んで食べなさい」という祖父母からの教え。
明治・大正・昭和を生き抜いた世代の方々の知恵は深い。
継続的に目標達成を続けるために、自分のエネルギー管理は重要だ。
エネルギー量が目標達成を決めると言っても過言ではない。
食事の取り方一つを取っても、ちょっとした工夫をする事で劇的に結果が変わる。
まずは「一口30回」を試して、変化を実感してみて欲しい。
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